2025年4月6日未明、高速道路のETCに障害が発生し、多くの料金所でETCレーンが使用できない事態となりました。
このトラブルを受けて、SNSや知恵袋では「海外からのサイバー攻撃では?」という声が急速に広がっています。
本記事では、このETC障害の実際の原因と、サイバー攻撃の可能性があるのかについて、最新情報をもとに分かりやすく解説します。
不安を感じている方、正確な情報を知りたい方はぜひチェックしてみてください。
ETC障害はサイバー攻撃によるもの?ネットで広がる噂
4月6日未明から全国の高速道路でETCの障害が発生し、利用者の間に混乱が広がりました。
ETCレーンが使えず料金所での通過に時間がかかるなど、ドライバーへの影響も大きく、SNSや知恵袋では「サイバー攻撃ではないか?」という憶測が飛び交っています。
ここでは、なぜこのような噂が広がったのかを見ていきましょう。
SNSや知恵袋で囁かれているサイバー攻撃説
ETC障害が発生した直後から、X(旧Twitter)やYahoo!知恵袋などでは「サイバー攻撃を受けたのでは?」という投稿が急増しました。
背景には、過去にインフラ関連のシステムが海外からの攻撃を受けた事例があることや、「複数の地域で同時に発生した」という点から不自然さを感じた利用者が多かったことが挙げられます。
情報の拡散スピードが早いSNSでは、公式発表が出る前に憶測が先行するケースも珍しくありません。
なぜサイバー攻撃の話が広がったのか?
今回のように公共インフラで突然大規模な障害が起きると、「偶然ではない」と考える人が一定数現れます。
また、「海外からの攻撃か?」という表現はニュースでもよく使われるため、ネット上で疑念が一気に膨らみやすい状況になります。
加えて、政府関係の機関が関与しているような交通システムでは「セキュリティ」が意識されやすく、サイバー攻撃と結びつけて考える流れが生まれたと考えられます。
サイバー攻撃の可能性は?ETC障害に対する公式見解
サイバー攻撃の可能性を心配する声が相次ぐ中、ネクスコ中日本は今回のETC障害について「サイバー攻撃の痕跡は確認されていない」と公式に発表しました。
原因としては、4月5日に行われたETCシステムの改修作業に伴う不具合が有力とされており、現時点では外部からの攻撃によるものではないとの見解が示されています。
では、実際にどのような説明がなされたのか、見ていきましょう。
ネクスコ中日本による公式発表の内容とは?
ネクスコ中日本によると、今回の障害はETCシステムの改修作業後に発生したもので、一部の料金所で正常な通信ができなくなったことが確認されています。
また、ネットワークやサーバーへの異常アクセス、第三者からの攻撃といった痕跡は現在のところ見つかっておらず、システムの内部的な不具合である可能性が高いとしています。
なお、復旧作業は順次進められており、一部のエリアではすでに通常通りの運用が再開されています。
ETC障害の原因とサイバー攻撃の関連性は?
障害の原因についてはまだ詳細な技術的分析が進められていますが、システム改修の影響とされる状況から、サイバー攻撃との直接的な関係性は低いと見られています。
ETCは複雑な通信ネットワークを利用しているため、ソフトウェア更新や機器の再起動後に一時的な不具合が生じることもあります。
今回のケースも、複数の料金所で通信不具合が同時発生したことから、内部要因による障害の可能性が高まっています。
過去に起きたETCのトラブルを表にしました。
発生日時 | 事象内容 | 影響範囲 | 原因 |
---|---|---|---|
2001年11月 | ETCサービス開始直後のシステム不具合 | 一部の料金所でETCレーンが使用不可、通行止めや渋滞が発生 | システムの初期不良および運用テスト不足 |
2014年12月 | ETCカードの大量不正利用事件 | 全国的に不正通行が多発、料金収受に影響 | 偽造ETCカードの流通およびセキュリティ対策の不備 |
2018年5月 | ETC2.0サービスの一部機能停止 | ETC2.0対応の一部車載器で情報提供サービスが受けられない状況が発生 | ソフトウェアのバグおよびシステム更新時の不具合 |
2020年9月 | 一部地域でのETCレーン障害 | 関東地方の複数の料金所でETCレーンが使用不可、手動対応により渋滞が発生 | 通信機器の故障および老朽化によるハードウェアトラブル |
2025年4月6日 | 中日本高速道路管内での大規模ETCシステム障害 | 東京、神奈川、山梨、静岡、愛知、岐阜、三重の1都6県、13路線で80か所以上のETCレーンが使用不可、スマートIC17か所が閉鎖 | 深夜料金変更に伴うシステム改造中のトラブル |
参考サイト: