メキシコの新星アラン・ピカソは、スーパーバンタム級の実力派ボクサーとして注目を集めています。
これまでに 31勝(17KO)1分けの無敗 を誇り、「メキシコの東大」とも称されるメキシコ国立自治大学で神経解剖学を学ぶインテリボクサーとしても知られています。
2025年5月には 日本のモンスター・井上尚弥との対戦が予定 されていましたが、直前になって 2度目の対戦辞退 を決断。その決定が世界中で大きな話題となりました。
本記事では、そんなアラン・ピカソの プロフィールや戦績、これまでの経歴 を詳しく紹介します。
- アラン・ピカソの無敗戦績と強み
- WBCシルバー王座獲得と防衛戦
- メキシコ国立自治大在学の知性派

アラン・ピカソのwikiプロフィール

アラン・ピカソは、メキシコを代表するスーパーバンタム級のボクサー であり、WBCシルバースーパーバンタム級王者として世界的に注目されています。
彼は 31勝(17KO)1分けの無敗 という圧倒的な戦績を誇り、ボクシングファンからも「次世代のスター」として期待されています。
さらに、メキシコ国立自治大学に在学しながらボクシングキャリアを積むという異色の経歴を持ち、知性と実力を兼ね備えた「IQボクサー」としても知られています。
そんなアラン・ピカソの 生年月日や身長、戦績 について詳しく見ていきましょう。
- 生年月日:2000年7月22日(24歳)
- 身長:173cm
- リーチ:178cm
- 戦績:32戦31勝(17KO)1分
- プロデビュー:2017年3月25日
- 獲得タイトル:
- WBCインターコンチネンタルスーパーバンタム級ユース王座
- WBCインターコンチネンタルフェザー級ユース王座
- NABF北米スーパーバンタム級王座
- WBC世界スーパーバンタム級シルバー王座
生年月日・年齢・出身地

アラン・ピカソは 2000年7月22日生まれ の24歳(2025年時点)で、メキシコの首都メキシコシティ出身です。
幼少期からボクシングに興味を持ち、10代の頃からその才能を開花させました。
メキシコは世界的に優れたボクサーを多数輩出している国ですが、ピカソもまた、その伝統を受け継ぐ選手の一人として成長してきました。
彼のボクシングスタイルは、スピードと正確なパンチを武器にしたオーソドックスなスタイルで、対戦相手を圧倒する戦術を得意としています。
身長・リーチ・戦績
ピカソの身長は 173cm、リーチは 178cm というスーパーバンタム級としては恵まれた体格を持っています。
長いリーチを活かしたジャブと、相手の隙を突くボディブローを得意とし、これまでの試合で数々のKO勝利を収めてきました。
彼の戦績は 32戦31勝(17KO)1分 という驚異的なものです。
まだプロでの敗北を経験しておらず、その安定した試合運びは評価されています。
特に2023年以降、より強力な対戦相手を次々と撃破し、WBC世界ランキング1位にまで上り詰めました。
アラン・ピカソの経歴

ピカソは2017年にプロデビューを果たし、そこから着実に実績を積み上げてきました。
彼は単なるパワーファイターではなく、冷静な試合運びと高度な戦略眼を持つことでも知られています。
これまでに インターコンチネンタル王座やNABF北米王座を獲得 し、2023年にはWBCシルバースーパーバンタム級王者としてさらなる飛躍を遂げました。
ここでは、彼のプロキャリアの軌跡を振り返り、特に注目すべき試合を紹介します。
プロデビューから現在までの戦績
ピカソは 2017年3月25日にプロデビュー し、ホセ・アントニオ・アレジャーノ・ロペスを判定で下して初勝利を収めました。
その後も順調に勝ち星を重ね、2019年にはWBCインターコンチネンタルスーパーバンタム級ユース王座を獲得。
この時点で、彼の実力はすでに国内外で注目されるレベルに達していました。
2021年から2022年にかけては、ベネズエラやアルゼンチンの強豪選手との対戦も増え、戦績を伸ばしながら実力を磨きました。
特に2023年には、サベロ・ヌゲビニャーナとの対戦で6R TKO勝ちを収め、WBC世界スーパーバンタム級シルバー王座を獲得 しました。
これにより、世界タイトル戦線への足掛かりを築くことになりました。
アラン・ピカソの戦歴一覧(32戦31勝1分)
試合数 | 日付 | 勝敗 | 結果 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2017年3月25日 | ☆ | 判定2-1(4R) | ホセ・アントニオ・アレジャーノ・ロペス | 🇲🇽 メキシコ | プロデビュー戦 |
2 | 2017年4月29日 | ☆ | 判定3-0(4R) | ロヘリオ・アルメンタ | 🇲🇽 メキシコ | |
3 | 2017年6月10日 | ☆ | TKO 1R 1:27 | ホセ・ガジャルド | 🇲🇽 メキシコ | |
4 | 2017年8月12日 | ☆ | KO 2R 1:48 | オスカル・エスピノサ | 🇲🇽 メキシコ | |
5 | 2018年3月10日 | △ | 負傷判定(4R) | マーティン・ヒメネス・デルガド | 🇲🇽 メキシコ | 唯一の引き分け |
6 | 2018年11月10日 | ☆ | KO 1R 2:47 | ビクトル・マルティネス・フローレス | 🇲🇽 メキシコ | |
7 | 2018年12月22日 | ☆ | 判定3-0(4R) | ヘラルド・ジェスカス | 🇲🇽 メキシコ | |
8 | 2019年2月9日 | ☆ | 判定3-0(4R) | ビクトル・トバル | 🇲🇽 メキシコ | |
9 | 2019年5月18日 | ☆ | 判定3-0(8R) | ナウム・セロン・クルス | 🇲🇽 メキシコ | |
10 | 2019年7月13日 | ☆ | 判定3-0(8R) | アンヘル・マルティネス・カスティージョ | 🇲🇽 メキシコ | |
11 | 2019年9月7日 | ☆ | TKO 2R 1:23 | カルロス・アルベルト・オカンポ | 🇲🇽 メキシコ | |
12 | 2019年10月26日 | ☆ | TKO 3R終了 | ビクトル・プロア | 🇲🇽 メキシコ | |
13 | 2019年12月21日 | ☆ | 判定3-0(10R) | アンソニー・ヒメネス | 🇲🇽 メキシコ | WBCインターコンチネンタルスーパーバンタム級ユース王座決定戦 |
14 | 2020年3月14日 | ☆ | 判定3-0(10R) | ヘスス・キハダ | 🇲🇽 メキシコ | WBCインターコンチネンタルフェザー級ユース王座決定戦 |
15 | 2020年6月27日 | ☆ | 判定3-0(8R) | フロレンティーノ・ペレス・エルナンデス | 🇲🇽 メキシコ | |
16 | 2021年2月6日 | ☆ | KO 2R 2:43 | ヘスス・ゴメス・キンタナ | 🇲🇽 メキシコ | |
17 | 2021年4月10日 | ☆ | 判定3-0(10R) | ミゲール・モレノ・ゴンザレス | 🇲🇽 メキシコ | |
18 | 2021年7月17日 | ☆ | TKO 6R 1:17 | エディクソン・ペレス | 🇻🇪 ベネズエラ | |
19 | 2021年9月25日 | ☆ | 判定3-0(10R) | アルフレド・メヒア・バルガス | 🇲🇽 メキシコ | |
20 | 2021年11月18日 | ☆ | KO 2R 2:10 | ルイス・ミラン | 🇻🇪 ベネズエラ | |
21 | 2022年1月15日 | ☆ | TKO 6R終了 | セサール・イグナシオ・パレデス | 🇵🇪 ペルー | |
22 | 2022年4月9日 | ☆ | TKO 4R 1:22 | デビッド・レイジェス・コタ | 🇲🇽 メキシコ | NABF北米スーパーバンタム級王座決定戦 |
23 | 2022年8月27日 | ☆ | TKO 6R 0:19 | パブロ・アリエル・ゴメス | 🇦🇷 アルゼンチン | |
24 | 2022年11月12日 | ☆ | TKO 4R 2:10 | アレクサンダー・メヒア | 🇳🇮 ニカラグア | |
25 | 2023年3月4日 | ☆ | TKO 6R 1:26 | ケビン・ビジャヌエバ | 🇲🇽 メキシコ | |
26 | 2023年7月15日 | ☆ | TKO 6R 1:20 | サベロ・ヌゲビニャーナ | 🇿🇦 南アフリカ | WBC世界スーパーバンタム級シルバー王座決定戦 |
27 | 2023年10月6日 | ☆ | TKO 2R 2:20 | エイソン・バルガス | 🇨🇴 コロンビア | |
28 | 2024年1月27日 | ☆ | 判定3-0(10R) | エリック・ルイス | 🇺🇸 アメリカ | |
29 | 2024年5月4日 | ☆ | TKO 5R 2:11 | ダミアン・バスケス | 🇺🇸 アメリカ | |
30 | 2024年8月24日 | ☆ | 判定3-0(12R) | アザト・ホヴァニシャン | 🇦🇲 アルメニア | WBCシルバー防衛1 |
31 | 2024年10月5日 | ☆ | 判定3-0(8R) | ディエゴ・アルベルト・ルイス | 🇦🇷 アルゼンチン | |
32 | 2024年12月14日 | ☆ | KO 3R 1:55 | エイソン・クエジョ | 🇨🇴 コロンビア |
WBCシルバースーパーバンタム級王者としての活躍
WBCシルバー王座を獲得したピカソは、その後も順調に防衛戦をこなし、世界ランキング1位に到達しました。
2024年8月には元世界タイトル挑戦者であるアザト・ホヴァニシャンと対戦し、12Rの判定勝ちで見事に王座を防衛。
これにより、世界タイトルへの挑戦権を確実なものにしました。
しかし、2025年5月に予定されていた 井上尚弥との世界統一戦を辞退 したことが大きな話題となりました。
ピカソ陣営は「今後のキャリアを見据えた決断」と説明していますが、一部では「井上の強さを恐れた」との見方もされています。
実際、ピカソは過去に一度対戦を辞退しており、今回で 2度目の回避 となったことで、ファンの間では賛否が分かれています。
過去の注目試合
ピカソのキャリアの中で特に注目された試合をいくつか紹介します。
- 2019年12月21日 vs. アンソニー・ヒメネス
→ WBCインターコンチネンタルスーパーバンタム級ユース王座決定戦で勝利し、一躍注目を集める。 - 2023年7月15日 vs. サベロ・ヌゲビニャーナ
→ WBC世界スーパーバンタム級シルバー王座決定戦で6R TKO勝利。世界タイトル戦線に浮上。 - 2024年8月24日 vs. アザト・ホヴァニシャン
→ WBCシルバー王座防衛戦。判定勝利でランキング1位を確定させる。
これらの試合を通じて、ピカソは スーパーバンタム級のトップ戦線に名を刻んだ選手 であることが証明されました。
今後のキャリア次第では、世界タイトルを手にする可能性も十分にあります。